原材料紹介
サジーエキス末
―『生命の果実』『中国の国宝』と呼ばれる多機能素材―
沙棘の魅力に迫る
― 「医食同源」の文化が生んだ生命の果実 ―
過酷で劣悪な環境下でも逞しく育つ『沙棘(サジー)』。今、サジーに世界中の注目が集まっています。1粒1粒は小さな実に過ぎ
ないが宿る生命力にはすごいものがあります。
サジーは自己防衛上ビタミン、微量元素、アミノ酸をはじめ、多種多様な生理活性成分を持ち、しかもそれらの含有成分は驚く
ほど高含有です。
砂漠や高山地帯でもたくましく育つ脅威の生命力を持っていることから、中国では環境保全と食品工業発展の両面からサジーを
植樹に応用する国家的事業にもなっております。
ロシア、カナダ、フィンランド、米国など現在世界各国で機能性研究が進み、日本においても「抗酸化作用」の研究で学会発表が行われました。
市場は新規参入企業が原料サプライヤーとして名乗りを挙げ、既存企業も種子オイルカプセルのOEM供給を強化するなど、今後多方面での製品化が期待されています。
「生命の果実:沙棘(サジー)」は21世紀の注目素材として、今後の流通量拡大が確実視されています。
生命の果実:サジー1300年以上の歴史
サジーは、今から1300年ほど前、中国・唐の時代の『月王薬珍』、『四部医典』、また清の時代には『昌珠本草』等の古典医薬書で、「潤肺(肺を潤し)、痰(痰を除去し)、止咳(咳を止め)、消五谷(食物を消化させ)、食欲を増し、肝臓病を除去し、老化を防止する」など医薬用途として記載、中草薬に用いられた古い歴史を持つ植物です。
20世紀初頭には、『四部医典』からサジーの応用法がロシア語に翻訳され、ロシアはもとより東欧にも伝えられました。
サジーに含まれる成分の研究の歴史は、1950年ごろから旧ソ連で始まりました。1977年中国衛生部はサジーを初めて『中国薬典』に正式に載せ、食物と薬の両用品目として公表しました。
このように成分研究の歴史としては決して古いものではありません。しかし、次第にその成分が知られるにつれて、他のどんな植物にも見られない多種多様な生理活性成分が豊富に含まれていることが判明し、今では〝大自然の奇跡〟として全世界が驚異と期待を持ってサジーの研究を見守っています。
人類の橙色珍宝、沙棘(サジー)とは
茫々たる砂漠、寒冷な高山地帯、1年を通じ雨や雪がめったに降らない果ての荒野。そんな厳しい環境下に、綺麗な橙色で非常に酸味の強い実をつけ、たくましい生命力を持ち一際生い茂った潅木があります。その名こそ「沙棘(サジー)」です。
中国黄河流域の青海省、山西省、四川省、雲南省、またチベット、内モンゴル、シベリア、東欧などの高山でも命を育み広く自生分布しています。
根が非常に発達していて風砂に強く、乾燥や湿気、アルカリ土壌の痩せた大地、高温、低温もものともせず、2000メートル級以上の高山(内モンゴル・青蔵高原・チベットなど)や、砂漠地帯でも力強く育ち瑞々しい大豆ほどの大きさの実をびっしりとつけることから『生命の実』とも言われています。しかもイメージとはまったく異なり、豊富な栄養素を含有しています。
サジーは、たわらグミ科(又は、なわしろグミ科)サジー属の植物で、2m~5mの高さ(大きいものは高さ30m、大人3人が手をつないでも抱えきれないほどになる)に成長する多年生落葉低潅木です。
枝には鋭いトゲがあります。3月から5月にかけて花をつけ、果実は9月から11月頃まで実ります。氷点下20℃~30℃、葉が落ちてもその果実は落ちず、味も新鮮なまま。熟しても落下しないため、採取は厄介で木をたたいて落とす収穫法が用いられます。実(オレンジ色)は大豆ほどの大きさ(直径5mmほど)で、その中の種子はゴマ粒大(通常1粒だけ入っている)。実1つは非常に小さいが、1本の樹木に何千、何万と大量の実をつけます。
サジーは、リンゴ酸、シュウ酸などの有機酸を含有しています。これらの有機酸は抗生物質やその他の薬物の毒素を緩和し解消することから、肝臓機能の改善などに役立ちます。特に中国で多く栽培されており、地元では、実を砂糖につけて保存します。風邪のひきはじめに伝統的に食されてきました。
生育地域は一般に決して肥沃とはいえない土壌のため、少しでも多くの養分を吸収しようと深く根を張ります。この特性を利用して、昔から黄河流域地区では河岸にサジーを植え、砂の流出を食い止めるなど積極的に使われています。
また三料といわれる〝燃料〟〝飼料〟〝肥料〟などの用途に優れ、生活の中に根づいています。
最近では土地の砂漠化防止と果実の輸出目的で、サジーの栽培が中国政府の国家的事業となっています。また、ヒマラヤ南側(ネパールやキッシム)、ロシア(ザバイカル東地区)、地中海沿岸スペイン、フィンランド、カナダ等でも栽培が盛んに行われています。
多方面から進む研究
資源として生産量拡大に期待をかけられる中国では、食品工業の発展に寄与するとして健康食品・化粧品素材の研究が進んでいます。
ロシアでもいち早くサジーを医薬品として認めるなど、サジーの薬用研究について50年近い歴史を持ちます。また古くからチベット医学、モンゴル医学では常用薬として用いられてきました。宇宙事業の医薬部門で、宇宙飛行士の保健薬品にサジーが指定されたことは意味深いです。
その他カナダでも注目の植物として研究が盛んに行われています。フィンランドの研究者も医学的・栄養学的価値を認め、同地での栽培を進めるとともに、特にサジーの果実に含まれるビタミンC含有量について、成分育種を進め含有量の変動幅に関する研究を行っています。
米国では、雑誌『J Agric Food Chem』で研究発表されているほか、すでにFDA(米食品医薬品局)の認可を受けた製品もあるなど、今後ますます研究が進むと予想されています。
一方サジーという植物そのものの研究も進んでいます。サジーはその根が非常に発達しており、風砂に強く、乾燥、高温、低温、痩せた大地などの悪条件下でも育成することから、「砂漠化防止」「土壌流出防止」「環境保全」「緑化」「砂防林」など地球を救う植物との声も上がっています。環境学、農学などの見地からも大変注目度の高い植物です。
多種多様な薬効・機能
「奇蹟の果実」という呼び名の通り、サジーは実や種、葉、根など用いる部位によってさまざまな有効成分を持っていることが判明しています。
サジー果実の成分を分析すると、ビタミン(特にビタミンCを300~1500mg含有),カロテン、微量元素、18種類のアミノ酸をはじめ、美容はもちろん生活習慣からくる体調不良を予防するなど、私たちの健康に欠かせない生理活性物質が200種以上あり、その豊富さ効能の範囲の広さは他の植物とは比較になりません。
原料としては果汁、果汁粉末、果実オイル、種子オイル、葉などがあり、サジー果汁には100g中100~1600mg(種類によって異なる)と他に類をみないビタミンCを含有、サジーフラボン(果実から果汁を搾り取った残渣)は豊富なフラボノイドを含有、特にイソラムネチンやケルセチン等が豊富です。果実オイル(果実を低温圧搾したオイル)にはカロチノイドや不飽和脂肪酸(60%以上)含み、超臨界抽出法による種子オイルは不飽和酸を80%以上含みます。また18種類のアミノ酸のうち人体必須アミノ酸8種類のすべてを含んでいます。これは他のオレイン酸、リッチな素材と比べても優れた数値を示します。
サジーにはその他、がん、潰瘍、炎症、動脈硬化、老化防止に対して効果の高いクマリン、グリジンベタイン、5‐オキシトリプタミンなどの生理活性成分が含まれています。
人体内のがん細胞の拡散を抑制する一定の役割を果たすほか、免疫機能を高めることで放射線療法や化学療法を行う際に生じる副作用を軽減できます。またサジーはアミノ酸や有機酸を含んでいるため、消化不良、胃もたれ、胃炎、十二指腸潰瘍、腸炎、慢性的便秘などに対して効果があるとされています。サジーオイルに含まれるビタミンE(170mg~300mg)、βカロチン(人参カロチンの数倍)、β‐シトステロール、不飽和脂肪酸などは、新陳代謝の促進、損傷した組織の回復などの作用があることから、放射線損傷、重金属の中毒疾病、火傷、じょくそう、皮膚炎症、皮膚病、口内炎などの外用疾患の治療にも効果が期待できます。
サジーフラボン中に含まれるOTC〔over the counter〕はアレルギーや花粉症の体質改善によいとされ、注目されています。このサジーフラボンには、フェロール類化合物(33種類)などとともに血管壁の強化や動脈硬化防止、血小板の凝集能の抑制など脳や心血管の循環を改善し、コレステロールや脂肪分を下げることから、生活習慣病対応にも効果があります。さらに、酸素遊離基とヒドロキシル基を直接抑える機能をもっていることから、体内物質の過酸化物質を取り除くことで、免疫力向上や、老化防止(アンチエイジング)作用が期待されるし、ビタミンE、ビタミンC、SOD成分は免疫機能を強める働きがあります。また、サジーフラボンなどの生理活性成分は血管の循環改善のほか高血圧、高脂血症状の軽減、脳血流量の増加、脳への酸素供給量の増加などにもその効果が報告されています。
既に208種類以上の有効成分が確認され、ビタミンの宝庫まさにキングオブビタミンの異名を持ちます。
このように様々な特徴を持つサジーは、飲料やサプリメント以外にも葉部分をハーブ茶、動物用飼料に、またその独特の黄色い色からサジー色黄色の色素の応用も注目されています。その他に美容クリームやハンドクリーム、シャンプーなどの化粧品など、新分野の研究開発への応用が進んでいます。
沙棘(サジー)の主要成分
(㎎/100g)
項 目 | 果 汁 | 種子油 | 果実油 |
---|---|---|---|
ビタミンA | 11.0 | ||
ビタミンC | 300~1600 | ||
ビタミンB1 | 0.3 | ||
ビタミンB2 | 0.56 | ||
ビタミンB3 | 0.4 | ||
ビタミンP | 1000.0 | ||
ビタミンK | 100~200 | ||
ビタミンE | 206.9 | 171.0 | |
総アミノ酸 | 80~650 | ||
Brix | 2.5~10(%) | ||
β-カロチン | 2~4 | 10~80 | |
カロチノイド | 30~150 | 300~870 | |
たんぱく質 | 95.55 | 57.06 | |
総 酸 | 4.4(%) | ||
総ステロール | 1093.6 | 720.6 | |
不飽和脂肪酸 | 87.4(%) | 66.8(%) | |
飽和脂肪酸 | 11.8(%) | 38.8(%) | |
リノール酸 | 37.0(%) | 4.5(%) | |
リノレン酸 | 27.0(%) | 2.1(%) | |
不ケン化物 | 1~3(%) | 0.5~2.5(%) | |
SOD | 2746単位 | ||
5-オキシトリブタミン(セロトニン) | 0.3(%) | ||
(果肉・果皮) | |||
総フラボン | 0.2(%) | 0.55(%) |
以上のほかに、有機酸、オレイン酸、フォスファチジル類化合物、フェノール類化合物、クマリン、グリシン、ベタイン等々があります。
サジーエキス末
サジーエキス末は、サジー果汁原液から水分を除き、6倍に濃縮した褐色のエキス末です。
サジーエキス末の製造工程
サジーエキス末のビタミン類、栄養成分、残留農薬、重金属の分析
栄養成分 ▼
ビタミン類 ▼
残留農薬 ▼
重金属 ▼
サジーエキス末の規格
品名 | サジーエキス末 |
原料 | サジー果汁原液 |
原産国 | 中国 |
性状 | 褐色の粉末で、特有な酸味がある |
粒度 | 80メッシュ |
水分 | 5%以下 |
重金属 | 2.0ppm以下 |
ヒ素 | 2.0ppm以下 |
一般細菌数 | 1000個以下 |
大腸菌群 | 陰性 |
BHC | 検出せず |
DDT | 検出せず |
アルドリン及びディルドリン | 検出せず |
エンドリン | 検出せず |
包装 | 10kg 外枠紙ダンボール、内装AL袋 |
保証期間 | 36ヶ月(未開封) |
サジーの健康効果
◎免疫力を高める効果
◎血流を改善する効果
◎貧血を予防する効果
◎疲労回復効果
◎生活習慣病の予防・改善効果
◎その他の効果
生命の果実と呼ばれるサジーは、ビタミン類をはじめ、抗酸化作用のあるフラボノイドや、強力な抗酸化力を持つSOD酵素などの良い成分を豊富に含んでいます。 体内の活性酸素を除去し、生活習慣病や様々な病気、体調不良の予防・改善に繋がり、神経の鎮静作用からストレスの軽減にも大変役立つということになります。
サジーの伝説:砂漠に輝く“生命の美”。と語り継がれるサジー神秘の力
13世紀、ジンギスカンが破竹の勢いで周辺国を次々に制圧していた遠征の途中、厳しい吹雪に遭遇し、しかも狼山(ランシャン)という山を越えねばならない状況に陥った。それは非常に険しい山で、そのために落馬や転倒が相次ぎ、傷ついて動けなくなった馬のため全軍が立ち行かなくなってしまった。氷点下30℃厳冬の中、足を痛め動けなくなった馬達を見た兵士達の中には、見るに見かねて馬を殺そうとする者もいた。しかしジンギスカンはそれを止め、仕方なく食べ物もない厳冬の山中に馬達を置き去りにして山を越えた。
数年後、ジンギスカンの一隊は周辺諸国の平定を終え、祖国への凱旋の途中で再び狼山に差し掛かった。そこで眼にした光景に驚く。彼方から数年前に山中に捨て、置き去りにした馬の群れが走りよってきた。食べ物もない厳冬に生き残っていたのだ。しかもその馬達は以前の怪我も完治し、鬣は黄金色に輝いていた。辺りを見回すとそこは一面のサジーの林、馬たちは生命力あふれるサジーの実を食べて生き延びていたのだった。これがサジーの伝説である。“生命の果実”「砂漠の人参」といわれるのはこの伝説に由来している。
*紀元前12世紀、古代ギリシャの遠征隊は行軍に耐えられない弱った馬が、サジーの小さな果実を食べると元気になり、前以上にたくましく毛並みまで光ることを発見した。それ以来遠征隊はサジーを”馬も輝く木”と命名したとのこと。
ユアン王朝を築いたフビライは宮廷の強壮剤としてこれを使った、また王朝の始祖ジンギスカンの騎兵がアジア大陸を東征の際、無敵であった理由の一つにはサジーの葉と果実を馬に餌として与えていた等々のエピソードにつながっていった。
古代ギリシャでは、馬の傷害で体力が衰えた場合、飼料にサジーの葉や若枝を添加して与えると回復が早く、毛並みの輝きを取り戻すことが知られていた。サジーにはこのように数々の伝説がある。このためサジーの学名「Hippophae」は、輝いた馬という意味でラテン語のHippo=馬、phaos=輝くに由来している。
メモ1
大陸を席巻したモンゴル帝国の創設者「成吉思汗」はサジーの薬用効果を体感し、常にサジーを使った漢方薬を摂っていたという。60歳を越えても、弓矢で空を飛ぶ鷹を射止める体力はサジーからきていたのではないかと言われている。このようにサジーは古くから”生命の美”として尊ばれてきた。
メモ2
現地の美しい女性の姿には見とれる。年齢を感じさせないほど若々しくきれいな素肌をもち皆健康的。サジーは魔法の果実として先祖代々より伝えられてきた。特に女性にはとても重宝がられている。
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