="0">< |
田七明朝李時珍の「本草綱目」によると、最初は「三七(サンチイ)」と呼ばれ、広西省の洞穴に自生していた。又「広西中薬誌」には、三七の集散地は田州府(現、田陽県)が代表しているので、「田七」と呼ばれるようになった。甘味を持ち、多少の苦味がある。味は高麗人参に似ているため、別名として「参三七」ともいう。ウコギ科の植物 Panax notoginseng (Bunk.) F.H. Chen の根を日干しにして薬とする。
[産地]田七の主な産地はベトナムとの国境に近い雲南省の文山県と硯山県の田陽、靖西、百色など。その他、湖北省、四川省、貴州省、江西省等の所にも栽培されている。品質が優れていると言われるのは中国最大の田七栽培場「雲南省銃下(チョンカ)田七薬材場」の製品である。 [収穫期]原植物は多年生草木。その栽培は容易でなく、たいへんに年月がかかる。ふつう播種してから三年ないし四年後にやっと収穫できる。秋、花が咲く前に堀上げたモノは質と量が充実しているため、上等なもので「春三七」と呼ばれている。 [加工]掘り上げた田七根の泥を落とし、主根、側根、ヒゲ根を三つに分けて切る。
[品質規格]根は円錐形と円柱形に類似して、長さは1~6cm、直径は1~4cm、表面色は光沢がある黒色(完成品)と薄黄色(毛貨 )。上部には根茎の切り口の痕、周囲には瘤状の突起物、側面には枝根の切り痕がある。根体の重みがあり、質が堅く、切断し難い。切断面は光沢のある薄黒色、薄緑色または薄褐色に見える。中心の木質部はやや放射状の紋が確認できる。匂いが薄く、味はかすかに甘く、苦みをともなう。 |
[効能・効果]田七人参は、その性質は温和にて無毒で、止血や消炎鎮痛の効能がある。 昔から、あらゆる出血や創傷血腫痛などの症状を治療するのに用いられた。 血液の流れが悪くなった状態(おけつ)による症状を改善する。近年来、冠心病心絞痛の治療に用いられるようになってきている。 外傷による出血、内出血の止血、癒合、鎮痛などの特効を持つ。明治の医薬学者、李時珍の著書「本草綱目」には、「山漆」(サンチイ 発音は三七と同じである)としるされているが、これは「三七」が漆のように傷口をしっかり癒合させるという意味である。 血液の粘度の改善を良くし、衰弱を予防する。筋肉の炎症を治め、組織の再生力を高める。 黄疸に有効、じんたいの免疫機能を高める。疲労しにくい体質になる。老化を防ぐ。 血糖値を下げる。血管の硬化を防ぎ、高血圧、各種出血症、婦人病、中風、頑固な頭痛、神経衰弱などの症状に効果ある。 [注意]妊婦慎用。 [臨床]雲南省薬物研究所は北京、上海、内モンゴル、昆明等の七つ病院で613例の冠状動脈性心臓病、狭心症病患者に二ケ月間の臨床治療結果、有効率は60%~95%に達し、心電図改善率も40~50%の良い結果で、特に動物脂肪の摂取が多く、発病率が高く、重病も多い内モンゴル地域の患者には顕著な効果があった。 以上の薬理と臨床実験の研究結果から田七サポニン成分は体力の増強と心臓の酸素代謝の改善、動物の酸素欠乏状態でも忍耐力が高まる成分の含まれている事が判明した。田七に含まれるフライボノイド類物質は冠状動脈血管の拡張作用があり、血管壁を丈夫にする有効成分である。それによって、心臓に血液をスムーズに送り込みができる。田七にはこの二つの成分が含まれるため、相乗の生理作用がある。同時に、田七の有効活性成分は血中コレステロールの降下効果は顕著で、長期間服用にも副作用がない。冠状動脈性心臓病及び狭心症の治療・予防良薬として、全面的心臓・血管系統に保護作用が見られた。これによって、田七は無病の人でも服用すれば心臓病の予防と滋養強壮の効果が期待できる。 |
|
株式会社ジェイエムシー | (All Rights Reserved JMC Co.,Ltd.) |